こんにちは、「メカのりまき」です。

この記事では、「タミヤ 楽しい工作シリーズ」を使って、力についての実験を行いたいと思います。

本記事で使用するもの

本記事で私が使用した物は以下の通りです。

  • 4速クランクギヤー (タミヤ 楽しい工作シリーズ No.110)
  • ユニバーサルプレート (タミヤ 楽しい工作シリーズ No.157)
  • ロングユニバーサルアームセット (タミヤ 楽しい工作シリーズ No.184)
  • 3mmシャフトセット (タミヤ 楽しい工作シリーズ No.105)
  • 単3電池ボックス (タミヤ 楽しい工作シリーズ No.150)
  • 釣り用のおもり12号
  • 単3電池

今回使用した物は、記事の最後にある広告のところで紹介しています。

記事を見て、気になるものがあれば、是非チェックをしてみてください。

力について

まずは、今回扱う「力」について、ざっくりと説明したいと思います。

直線的な力

「力」とは物体の運動状態を変化させたり、変形させたりする原因になったりする作用です。

例えば、静止している物体を押すと、押している方向に物体が動くことがあります。

これは、押すことにより、物体に力が働いているからです。

力には方向と大きさがあります。

よって、図で力を表現する際には、以下のように矢印を使って表されます。

力の図

力の大きさは、2[N]のように単位を「ニュートン[N]」で表し、この数値が大きいほど、物体を動かしたり、変形させる作用が大きくなります。

重力

物体を持ち上げてから離すと、物体が鉛直下向きに動くことがあります。

これは、物体に対して、常に鉛直下向きの力が働いていることを示しており、その力を重力と呼びます。

重力

重力の大きさには以下のような法則があります。

重力=質量×重力加速度

ここで、重力加速度とは、物体を落としたとき、その物体の速度が1秒当たりどれくらい速くなるかを示す値です。

地球上で、重力加速度はほぼ同じ値であり、特にこだわりが無ければ、9.8[m/s2]で計算されることが多いです。

例えば、10kgの物体に働く重力は、10×9.8=98[N]のように計算することができます。

以下に、重力加速度の変化について、詳しく説明してくださっているサイトのリンクを貼らせていただきます。

興味がある方は、是非ご覧になってください。

“重力加速度は9.8じゃない!?”[地球惑星科学専攻 – 京都大学]

回転させる力

直線的な力と回転させる力は別物です。

例えば、回転が可能な軸に対して、以下のような直線的な力を加えても、軸は回転してくれません。

回転させることができない力

回転をさせるためには直線的な力とは別に回転させる力が必要になります。

回転させる力

ここで、軸を回転させる力は、「トルク」と呼ばれます。

トルクの大きさは、2[N・m]のように単位を「ニュートンメートル[N・m]」で表し、この数値が大きいほど、物体を回転させる作用が大きくなります。

力とトルクの関係

力は、工夫次第でトルクを生み出すことができます。

例えば、以下のように、回転が可能な軸に腕を付け、腕の端に力を加えると、トルクが生じます。

トルクと力

このとき、直線的な力とトルクの関係には、以下のような法則があります。

トルク=力×腕の長さ

例えば、力の大きさが10[N]、腕の長さが2[m]のとき、トルクは10×2=20[N・m]のように計算することができます。

キログラムフォース[kgf]

上記では、力の大きさをニュートン[N]で表すという説明をしましたが、「キログラムフォース[kgf]」という単位(キログラム重と呼ばれることもある)で表されることもあります。

1[kgf]は1[kg]の物体に働く重力と同じ値であり、ニュートン[N]で表すと約9.8[N]です。

なお、トルクには、「キログラムフォースメートル[kgf・m]」という単位が使われることがあります。

1[kgf・m]は1[m]の腕の先に1[kg]の物体を吊り下げたときに加わるトルクと同じであり、ニュートンメートル[N・m]で表すと約9.8[N・m]です。

また、以降扱うタミヤの4速クランクギヤーの説明では、トルクを「グラムセンチメートル[gf・cm]」という単位で表しています。

1[gf]は1[g]の物体に働く重力と同じ値であり、ニュートン[N]で表すと約0.0098[N]です。

1[gf・cm]は1[cm]の腕の先に1[g]の物体を吊り下げたときに加わるトルクと同じであり、ニュートンメートル[N・m]で表すと約0.000098[N・m]です。

トルクの計算は、上記で紹介した単位を使って計算することもできます。

別の単位を用いたトルクの計算

ただし、トルク同士の計算をする場合は、単位をそろえてあげる必要があります。

実験装置の制作

ここからは、タミヤの楽しい工作シリーズのパーツを使って、力について簡単な実験を行いたいと思います。

装置の組み立て

まずは、電池ボックスと4速クランクギヤーを説明書通りに組み立てます

ここで、4速クランクギヤーのギヤー比は1543:1で、組み立てます。

電池ボックスの写真
4速クランクギヤーの写真

次に、ユニバーサルプレートに、L型のプレートを取り付けます。

土台の写真(表)
土台の写真(裏)

続いて、ユニバーサルプレートに、電池ボックスと4速クランクギヤーを取り付けます。

電池ボックスと4速クランクギヤーの取り付け(表)
電池ボックスと4速クランクギヤーの取り付け(裏)

その後、電池ボックスと4速クランクギヤーを、ケーブルで繋ぎます。

ケーブルの接続

組立が正しければ、電池ボックスに、電池を入れレバーを倒すと、4速クランクギヤーの軸が回転するはずです。

軸の回転方向はレバーを倒す方向で制御できます。

レバーを動かすと回転

最後に、4速クランクギヤーにユニバーサルアームを取り付け、アームの端にシャフトを通せば完成です。

ユニバーサルアームを取り付けた写真

装置の説明

電池ボックスに付いているレバーを操作することにより、アームを上げたり、下げたりするとてもシンプルな装置です。

レバーの操作でアームが動く

以降は、この装置を使って、実験をしたいと思います。

実験

先程作成した装置のアーム先端に釣り用のおもりを吊り下げます。

おもりをアームの先端に取り付けた写真

このとき、アームを動かそうとすると、カチカチという音が鳴るだけで、アームを動かすことができません。

これは、4速クランクギヤーの出せるトルクより、おもりによって与えられるトルクのほうが大きいため起こっている現象だと考えられます。

4速クランクギヤーが出せるトルクは499[gf・cm]
おもりが軸に与えるトルク48×20.65=991.2[gf・cm]

このような時、おもりの質量を減らしたり、モータをよりトルクが出せるものに変えたりすれば、アームを動かすことができますが、今回はそれ以外の方法でアームを動かす実験を行いたいと思います。

おもりの位置を変える

まずは、おもりの位置を4速クランクギヤー側に近づけることによって、アームを動かしたいと思います。

理論

おもりを4速クランクギヤー側に近づけると、腕の長さは短くなり、おもりが軸に与えるトルクは小さくなります。

したがって、おもりによって与えられるトルクが、4速クランクギヤーの出せるトルクを下回るように、おもりの位置を調節すれば、アームを動かすことができるはずです。

実験方法

おもりを吊り下げているシャフトの位置を4速クランクギヤーの軸から8.65[cm]の位置まで近づけて、アームを動かします。

おもりが軸に与えるトルク48×8.65=415.2[gf・cm]

実験結果

以下は、実際にアームを動かしたときの動画です。

見事アームを動かすことができました。

角度に制限を加える

続いては、軸の回転する角度を制限することによって、アームを動かしたいと思います。

理論

実は上記の装置において、おもりが軸に与えるトルクは変化しており、上にアームが動くほど、おもりが軸に与えるトルクは小さくなります。

トルクが変化する理由は腕の長さが変化しているからです。

まず、トルクを求める際に利用する「力×腕の長さ」の「腕の長さ」とは、「回転軸と力の作用線の距離」を示しています。

回転軸と力の作用線の距離というのは、図で表すと以下のようになります。

回転軸と力の作用線の距離

ここで、実験装置において、アームを持ち上げる前の状態と、アームを持ち上げた状態を図で表してみると、腕の長さが短くなっていることが分かります。

アームを持ち上げる前の状態とアームを持ち上げた状態の腕の長さ

よって、角度に制限を加えればおもりを持ち上げることが出来そうです。

実験方法

余っているユニバーサルアームを以下のように、切り分けます。

ユニバーサルアームの切り分け

シャフトセットの中に入っているクランクアームと切り分けたユニバーサルアームを使って、以下のようなものを作ります。

使用する部分
クランクとユニバーサルアームを使って組み立てる

次に上記の物を、軸の内側に取り付けます。

作った部品を軸の内側に取り付ける

腕の長さが、8[cm]程度の位置になるように角度を調整して、クランクアームを軸に固定します。

クランクの固定
クランクの固定

クランクアームによって、回転角度の制限が行われることを確認したら、アームを動かします。

実験結果

以下は、実際にアームを動かしたときの動画です。

見事アームを動かすことができました。

おもりを追加する

続いては、おもりを追加して、アームを動かしたいと思います。

理論

重いおもりが原因でアームが動かないのに、おもりを追加するのはおかしいと思うかもしれませんが、おもりを付ける位置によっては、アームを動かすための補助になります。

例えば、以下の図のように、腕を追加しておもりを加えれば、アームを動かすための補助になりそうです。

おもり2を加える

実験方法

先程、角度制限をするために使ったクランクアームを外します。

そして、アームを以下のような形に改造します。

使用する部分
アームの改造
アームの改造

その後、以下のように、おもりを吊り下げて、アームを動かします。

おもりを吊り下げる

実験結果

以下は、実際にアームを動かしたときの動画です。

見事アームを動かすことができました。

終わりに

皆さん、力について理解を深めることができたでしょうか。

今回の記事では、「タミヤ 楽しい工作シリーズ」を使って、力についての実験を行いました。

ロボットのアームなどを作成する際は、今回紹介したトルクを知っておくと便利なため、是非、活用いただけたらなと思います。

本記事はここまでです。ご清覧ありがとうございました。

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今回使用したタミヤ 楽しい工作シリーズの部品です。

自由度が高く、組立や分解も簡単なので、ちょっとした実験や工作をするのに役立ちます。

上記のロングユニバーサルアームは投稿時(2025/02/22)に、お取り扱いの無い商品となっていたため、色違いのものも広告させていただきます。

釣り用のおもりです。

タミヤの六角シャフトにちょうど通せたので実験に使用しました。

実験用のおもりではないですが、安価で釣りをするときにも使えます。

楽天モーションウィジェットとGoogleアドセンス広告です。

気になる商品がございましたら、チェックをしてみてください。